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プリウス地デジ化(改造) [地デジ化]

 さて、前回は映像と音声の信号を入れる場所が特定できました。今回は実際に改造作業をして目論見どおり地デジ放送が見られるかを試してみましょう。

 まず基本方針ですが、まず、元の信号出力ピンを浮かし、外部入力線を接続する、とします。基板の銅パターン切断はやりません。

 ではまず簡単そうな音声の方からやりましょう。

!!注意!! このブログは改造を推奨するものではありません。改造を行う場合は各自の責任において行ってください。改造により損失を被ってもブログ著者またはブログプロバイダは一切責任を負いません。

 前回の解析編で音声信号の場所は分かりました。まずは元の音声信号を断つためにICのピンを浮かせます。最近は表面実装のICなのでピンごとに浮かせることが容易にできます。しかし、ピッチが狭いので作業が面倒です。信号の入力はテストピン用ランド(部品がついてないハンダだけ盛ってあるところ)を利用して接続します。最初、すぐそばのチップ抵抗を剥がしてそこに接続したのですが(こうするとICのピンを浮かさなくても良いので)、音声の入力レベルが大きくなりすぎて困ったので、こうします。

音声信号の入力場所

 で、こうなりました。グランドは手近なグランドパターン部分を利用します。ピンを浮かせるのに苦労した跡が…。

音声信号作業完了

 これで、音声はオッケーと。次は映像の方です。映像も音声と同じようにピンを浮かせて信号線を接続してみたのですが、信号のレベルが大きすぎて白飛びしたり、白が多い画面では色が抜けたりしました。さて、どうしたものかと思案していると、またまたツンデレ富士通テンちゃんが登場。
「わたしのお手本を見てマネすればいいじゃん。バッカじゃないの。」
富士通テンちゃんいつもツンツンキャラだねえ。デレデレキャラはいつ出てくるのかな。

IMG0023h.JPG

 なるほどこれがお手本ですね。映像(コンポジット信号)入力にCR(コンデンサと抵抗)が直列になってます。これをマネすれば良いと。抵抗は「102」って書いてあるから1kΩですよね。それはわかりますよ。でも、チップコンデンサてマーキングがないから値がわからないんですよね。
「LCRメータで計ってみなさいよ!」
はい、おっしゃるとおりで。でも、なんでうちにLCRメータがあるって知ってるの?

 で、計ってみたら8.4μFでした。…ヒドイよー、テンちゃん。セラミックのチップコンデンサでこんな大容量のもの無いよー。手持ちのジャンクを漁って比較的大きいもので4.8μFのものをみつけました。これでいけるかな。
「実際に試してみるといいよ。抵抗はまず半固定でやってみなよ。」
あっ、ちょっと優しくなった。半固定で様子を見ながら調整しろってことね。

 よし、4.8μFには14.8kΩでちょうど良さそうです。あくまでも僕のセンスですけど。まあ、参考まで。で、同じ値の抵抗器を探してきます。茶黄橙か茶緑橙です。ああ、わかってるって?

抵抗をハンダ付け

 まずはケーブルに抵抗だけハンダ付けしました。コンデンサは基板の方につけます。場所はさっきのCRのすぐそばです。

映像信号線接続場所

 このチップ電解コンデンサを外して、-極だった方(この写真だと下側、電解コンデンサに黒いマークがある方)に映像信号線を接続します。これで元の信号線は切断されますので、ピンを浮かさなくても問題ありません。ここにチップコンデンサを基板上に立ててハンダ付けします。そして、立ち上がってる方の端子にさっきの抵抗をハンダ付けします。

映像信号線接続完成

 グランドは手近なグランド部分に接続しておきます。空中配線になってしまいましたが、振動などで断線しないようにホットグルーで固定します。

ホットグルーで固定

 音声の信号線の方も同じように処理します。これでよしと。あとはケースを戻して終了です。組み立てる前に、念のためにパワー素子にシリコングリスを塗っておきましょう。

シリコングリスを塗っておく

 これはちょっと塗り過ぎではないでしょうか?で、組み立てたらすべて完了!

完成!完成!

 黄色は映像信号、赤は右音声、黒は左音声(白のRCAプラグメスが入手できなかったので)です。黒のジャックはTVチューナの動作状態をモニタする信号線です。

 ではいよいよ、動作チェックです。プリウスに取り付けてシステム起動してみました。そして、TVモードにすると、

地デジ、キター

できたー。画面はハメコミ合成…ではありませんよ!IOデータ製地デジチューナーHVT-BCT300のオープニング画面が映し出されています。よく見るとモニタ画面の上部にプリウスEMVシステムのバナーが出ていてアナログTVの3CH、NHK総合であるとなっています。つまり、外部ビデオ入力ではなくて、アナログTV表示モードで外付けの地デジチューナの出力を接続することができたということです。もちろん、外部ビデオ入力ももとどおり使えます。当然音声もちゃんと出ました。写真では分かりませんが。

 以上で、当初の目標である「地デジチューナを設置してその出力をTVモードで表示させる。外部ビデオ入力は温存して別の用途に使えるようにする」のうち、「TVモードで表示させる」部分が完了しました。

 次回からは、地デジチューナの車載について書きます。
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